完結。奈落の羊 6巻。
とうとう『奈落の羊』が完結です。
毎回続きが気になって仕方がなかった、この作品。
最終巻はかなり話がスピードアップして進みます。
ギバちゃんとの対決。
5巻で小学生配信者まりんと会ったところで終わり、ギバちゃんの一味が小学生売春をシノギでやっていることがわかります。
得体の知れないギバちゃんの存在。
ヤクザ幹部かと思えばちょいちょいしゅーじ達の前に現れ、現場主義のヒト。
裏で何かをやっている怖い存在でしたが、メイの誘拐やしゅーじの家族失踪、相楽先生の事件など全てに絡んでいる。
しゅーじは逆にそこから辿ってギバちゃんが全て仕組んだことだったと確信します。
裏社会は魑魅魍魎だらけ。
ギバちゃんとの対決に向けて、さらに操作を進めるしゅーじ達。
メイの協力もあり、ギバちゃんがヤクザ幹部ではなく、組織の一員ということがわかります。
そこでギバちゃんがやってきたことを組織の幹部に報せることで勝負をかけますが、敢え無く返討ちに。
ところがこれによって嘉門の正体が語られ、再びギバちゃんを追い詰めます。
嘉門の正体とは。
出てきた時から胡散臭い存在だった嘉門。
嘉門も裏社会に足を踏み入れた魑魅魍魎でした。
ここからは是非本を読んで欲しいと思います。
感想。
毎回なんとも言えない後味の悪さを感じる作品でしたが、最終巻は大味だったのが私の感想です。
もともと6巻で完結の予定だったんでしょうか?
今までのストーリーの回収が大急ぎでされていますが、溢れているものの方が多いような。
結末も今までの奈落の羊らしく、後味悪くてもよかったのに。
配信という文化。
この作品を読んだのをキッカケに配信を観てみました。
YouTube配信と違うライブ配信は、配信主と観る側の一時的、擬似的な場の共有なんだろうというのが感想です。
相撲事件で過去に流されましたが座間の殺人事件は「死にたい」孤独な心をついた事件です。
『奈落の羊』の根底にあったのも、孤独感を配信で紛らわすということだったと思います。
反町隆史の歌のように世知辛い世の中になってしまいましたが、子どもたちには人間味あるヒトに育って欲しいです。